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COLUMN

TOPATO通信話題沸騰“変額年金保険” 5128号

ATO通信

5128号

2003年1月30日

高木 康裕

話題沸騰“変額年金保険”

今や資産を取り巻く環境は、劣悪、極悪、非常に厳しいものがあります。そんな中、考え方、使い方によっては面白い商品が話題です。その名も変額年金保険。【変額保険】と聞いただけで虫ずが走る方もいらっしゃるのでは…しかし、時代は変わりました。誤解の前にしっかり理解、図解で納得、最後にお得は如何でしょう?


1.なかなか増えない低金利

 まず、今の預貯金を2倍にするのにどれ位の年数が必要か、お分かりでしょうか?《72÷金利》と言う算式で算出ができるのです。
年金利が0.1%で720年、0.5%で144年、1.0%でやっと72年、10年で2倍になった時代もあったのに、です。そうは言っても元本保証の預貯金は一見すると安全確実。問題は、預貯金では”額”を保証はしても、その時代に合った”価値”までをも保証するものではないと言うことです。同じ100万円も今と昔では天と地ほど差があるのです。一方、年金だってこの先当てにはなりません。要は額ではなくて価値なのです。


2.変額年金の仕組み

 そこで興味深いのが変額年金保険です。仕組みはいたって簡単。契約締結時に一時払保険料を支払い、後は10年以上の期間で自由に積立期間を設定です。積み立てが終了すれば年金として受給ができますが、それはその間の運用実績によって多くも少なくも、まさしく変額年金。もし、積立期間中に死亡した場合には、保険金として初回支払い済みの金額が保証され、その時点での運用実績によってはプラスαも期待が可能。目玉は積み立て終了後の年金の受取り方法で、保証期間付終身年金や期間を定めた確定年金、一括受取り等好みや目的に応じて自在です。


3.税法上のメリット1

 初回払い込みの保険料は、積立期間中は基本保険金としていわば元本保証。商品は保険ではなく、あくまで年金のため、かなりの高齢者でも購入可能です。例えば当初保険料1億円を預金取り崩しで支払い、1年後に死亡なら、その時点で1億円の保険金。税務上の評価は死亡保険金で、500万円×法定相続人の数に相当する金額は非課税です。預金ならばそのまま1億円の評価、どっちが得かは一目瞭然。


3.税法上のメリット2

 例えばご本人を年金受取人、被保険者としてご自身が契約者となった場合です。年金原資が1億円、80才で年金受給を開始の20年確定年金を選び、85才で死亡と仮定しましょう。年金額は年519万円を6年受給で3114万円、残り7266万円を遺族が引き続き年金で受給すると、税務上は勿論相続財産扱い。が、遺族が受け取る年金の評価が面白い。下表のように残存年数により、年金総額に一定率を乗じた金額、このケースでは50%、3633万円の評価なのです。早い話半額評価、これらはホンの一例で、まだまだ工夫は色々です。これらの商品、保険会社はもとより、銀行、証券会社等々で扱っており、内容も千差万別、素人判断は危険です。そうか、やっぱり○○○財産相談室で相談か!

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