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税理士法人エー・ティー・オー財産相談室
平成15年3月28日


■たまには得する『個人成り』!

5130号
 新たに事業を始めるに当たり、当初は個人営業でも、ある程度の規模になれば、法人成り(会社組織にすること)はよくある話です。色々な面で有利だからでしょう。珍しいケースでしょうが、その逆、つまり個人成りで得した事例のご紹介です。

1.何故、"法人成り"が有利なのか?

 一般論で言えば、最大の理由は体裁というか、社会的信用とでも言うものでしょうか? 個人事業では、いかにも頼りない存在に見える点は否定できません。法人にすれば税務の面でも特典は様々です。例えば、家族を役員にして、所得の分散を図るのは国民的常識です。理論的なことは別にして、実績以上の役員報酬が支払われるのも実務ではよく見られるもの。交際費だって個人より法人の方が、限度計算はあるもののずっと認めて貰い易いのが事実です。最後に、お客様も法人のお金は何となく自分のものではないのでしょう。下世話な話で恐縮ですが、我々税理士も個人からより報酬を頂き易い。

2.会社役員Αさんの事例

 Αさんは都内で釣り堀とバッティングセンターを経営する会社の代表者です。事業自体は昨今の不況もあってジリ貧の大赤字。近年は満足な役員報酬も取れない程の有様でした。土地は大地主であるお父様から賃借しているものの、場所柄、有効活用とはとても言えない状況です。一時は廃業も考えたのですが、熱狂的な固定客の声援もあり、規模を半分に縮小しての営業継続となりました。残り半分にはお父様の相続対策も踏まえ、お父様名義の賃貸マンションを建設したのです。法人名義での建設も考えたのですが、所得・法人・相続税等総合的な判断からお父様個人での建設を選ばれました。
 さて、地の利にも恵まれ、マンションは満室。大地主であるお父様の不動産所得は益々増え、嬉しい悲鳴の一方で、所得・住民税負担に喘ぐ結果に!

3."個人成り"でお父様の所得にすれば…

 ここでΑ社は赤字でお父様は大黒字の状況に一計を案じ、逆転の発想をしてみました。
それはΑ社をお父様の個人事業にしてしまうことなのです。所得状況を下記の場合で考えてみましょう。
  お父様の不動産所得
  Αさんの会社の所得
40,000千円
△10,000千円
 言うまでもなく、このままでは両者は別々の人格。利益と損失を通算できるはずもありません。しかし、話を非常に単純に割り切って、Αさんの会社の所得をお父様個人の事業所得と考えてみましょう。
  お父様の不動産所得
  お父様の事業所得
40,000千円
△10,000千円
 これならお父様の所得として通算ができ、差し引き30,000千円の所得です。しかも、事業の部分は実質的にΑさんが専属で行うわけで、お父様の青色事業専従者と言う立場も可能です。つまり、お父様から給料を貰い、その分が経費になると言う仕組みです。仮にΑさんの給料を年間で12,000千円とすれば、お父様の所得は30,000千円−12,000千円で18,000千円と激減し、全体でうまく所得の分散ができることになるのです。今までΑ社から満足な役員報酬も取れなかったΑさんも大喜び、次代への所得の移転が意外な形で実現できました。

4.やっかいな借地権の存在

 実は個人なりに当たり、一つ避けて通れない問題がありました。お父様から賃借している土地の一部にΑ社の借地権が存在していることです。こうなると、不用意に会社を清算すると、清算所得という課税があり得るのです。そこで、会社の存続を前提に借地部分の底地をお父様から取得することに。但しΑ社にお金はないためお父様から無償で贈与を受けました。ただ、これは受贈益と言って、本来はΑ社に法人税がかかるのですが、累積赤字と通算です。つまり、法人税の課税はなく、同時にお父様の底地という財産が減少することで相続対策にも寄与することになったのです。尤もお父様は法人に無償で贈与した場合、詳細は省きますがみなし譲渡と言う譲渡課税がなされます。しかし、相続税の最高税率に比較して約半分、不利な話ではないのです。これでΑ社は建物と借地権でない完全な所有権である土地を有する会社にはなったものの、実態実業がありません。Αさんの奥様が主催する陶芸教室運営のB社と合併し(Α社はB社に吸収)B社が土地建物の所有者としてお父様に建物を賃貸したのです。
 この結果、お父様は地主であると共に釣り堀とバッティングセンターを個人営業で主催。これで前述のように赤字と黒字の通算ができ、更にB社に家賃を払うことで経費が増大。その家賃はB社に入り、Αさんの奥様の役員報酬の原資になっているわけです。何ともでき過ぎな個人成り。いつでも会社さえ作れば良いと言う単純なものではないものの、この日本、会社があればやっぱり色々便利です。

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