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ATO通信


5137号 相続時精算課税制度はこう使おう!

平成15年10月30日 税理士法人エー・ティー・オー財産相談室

 今年から導入された、注目の相続時精算課税制度。
 何しろ生涯で2500万円までの贈与が非課税で、これを超えても贈与税の税率は一律20%。相続税の対象とならない方には、これ以上の朗報はありません。が、実際の相続時には結局相続財産として計算の対象に。税負担だけを考えた場合、相続税は必ずしも軽減されると断言はできません。言ってみれば相続の前倒し、と考えればよい訳です。
 そこで、こんな使い方を考えてみました。

1.収益物件を贈与するなら…

 例えば賃貸アパートの建物本体をこの制度を利用して贈与した場合はどうでしょう?
物件によっては若干の贈与税の負担はあるものの、アパートからの賃貸収入そのものは、生前にお子さんに移転させることが可能です。結果として、所得税や住民税の負担を子に移行させることになり、トータルでの家族の税負担は減少。更には親に財産が蓄積せず、相続人である子に納税資金の準備さえできることになります。
 しかし、そのためだけであれば法人を設立し、その法人が賃貸アパートを所有すればよいのです。賃貸物件の収入総てがその法人になるため、役員報酬という形で子に所得を分散させることだって可能です。これなら贈与税もかからず、将来相続財産に取り込まれることもありません。
 つまり、税負担だけを考えた場合、この新制度、お得な制度であると言い切ることは難しいのです。

2.“生き金”と“死に金”

 ここで、贈与の本来の意味を考えてみましょう。贈与とは、父や母が積極的な意志を持って、子に財産を無償で譲り渡す行為です。貰う側の子も親の意志を理解した上で、その財産を譲り受けるのです。
 相続のように、無言のうちに財産を承継するわけではありません。もちろん、相続においても亡くなっていく方の意志が、全く反映されないわけではないでしょう。しかし、仮に遺言という形式を取った場合でも、あくまでそれは親から子への一方通行。子がそれに対して意見や感情を表現しようにも、もはやそれはかなわない行為なのです。
 それに対し生前における贈与とは、双方向の行為です。親が子に財産を有効に役立てることを託し、子はそれに感謝をもって応えることができるのです。とりわけ、子が教育資金や住宅ローンで苦労している時代であればなおさらです。
 同じお金、同じ財産でありながら、譲られる時期によって、大きな差が出てくることにもなるのです。正に“生き金”と“死に金”。相続と贈与では親にも子にも、その与える影響は計り知れない程の“効果”があることだけは間違いありません。その意味では、この制度、今後の親子関係を改めて考える有効な手だてであるとも言えるでしょう。

3.遺留分放棄の制度と組み合わせると…

 “争族”を避けるために遺言書を作成する。結構なことではありますが、それで総てが解決できるわけではありません。遺留分の定めがあるからです。解決策は遺言と遺留分放棄の組み合わせ。
 遺留分放棄とは耳慣れない言葉ですが、相続放棄とは違います。相続自体を放棄するわけではなく、遺留分の侵害があっても文句は言わないことを生前に約束することです。相続放棄は実際の相続前にはできません。が、この手続きは親の生存中でも可能です。家庭裁判所に申し立てをし、許可をもらうのですが、それなりの理由が必要です。
 例えば生前に十分な贈与を受けたから、相続時には遺言の通りでそれ以上の要求はしません、と言う風に。今まではこれをしたくても、生前に贈与をすれば多額の贈与税負担のためにできませんでした。それが相続時精算課税制度と遺留分放棄との組み合わせで可能になったのです。何しろ将来の相続税を別にすれば、2500万円までは非課税で、それを超えても20%の税率で済むのですから。
  例えばこの制度で次男に生前に1億円の贈与を考えてみましょう。贈与税は1500万円で手残り8500万円。これなら今の時点で住宅ローンを完済し、更なる余裕も生まれます。一方、財産の大半は後を継ぐ同居の長男とする遺言を作成します。この遺言作成に際し、次男に内容を開示すると共に、1億円の贈与を話した上で遺留分放棄をさせるのです。次男も間違いなく喜んで納得の上、放棄に応じてくれるでしょう。いわば、相続手続きを生前に終了させてしまうのです。目の前に今の時点で1億円積まれたら、少なくとも筆者は考える余地はありません。
(どっちなの?)

執筆者:阿藤 芳明

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