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ATO通信


5198号 遺言書作るなら元気な内に!

平成20年11月28日 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
 相続ならぬ“争族”を避ける方法は、遺言書の作成を置いて他にありません。分かってはいても、楽しい作業ではないので、なかなか実行に移せないのが人情です。ただ、加齢に従って痴呆の進行等により、正常な判断が困難になる場合も。遺言をするなら、とにもかくにも元気な内に、早目のご決断を。本日は、遅くなるとこんな余計な確認作業が必要になると言うお話です。

1. 公正証書が何より安全

 法的な安全性や確実性から、遺言と言えば何と言っても公正証書遺言にする事をお勧めします。
 公正証書遺言とは、遺言者の意向を受けて公証人が作成した遺言書で、原本は公証人役場に厳重に保管されます。遺留分の侵害があり、相続人から自分の取り分が少な過ぎると言う文句(減殺請求という)があれば別ですが、一般的には遺言者の思いが安全、確実に伝えられる方法なのです。

2. 公証人の役割

 そうは言っても公証人だって人間です。手続きや遺言者の意思確認の段階で誤りがあれば、遺言書自体の有効性について後日争いが生じないとも限りません。従ってその辺りは慎重に事が運ばれます。なお、通常は証人2人の立ち会いのもと、公証人役場でその手続きは行われますが、遺言者の要請により遺言者の自宅や入院先等へ公証人に出張して貰うことも可能です。

3. 遺言者の意思の確認

  公証人はまず、遺言者が本人である事を印鑑証明書を提出させることで確認します。それは宜しいのですが、問題は遺言者の意思の確認です。健常者の場合は何の心配もないのですが、公証人から色々な質問がなされます。そのため、軽い痴呆が始まっていたり、言語障害で意思表示が明確にできない場合には、実務的には若干の苦労が伴います。
 先日もこんな例がありました。家族との日常の会話には何の支障もないものの、いわゆる“まだらボケ”の症状がある方の遺言です。車椅子の生活のため、公証人にはご自宅まで出張をお願いしました。公証人を含め、知らない人に会うと緊張し、ボケの症状が出やすいとのこと。そのため、遺言当日は証人として立ち会う我々も公証人より早目に到着して、公証人の質問に対する回答を練習しておくことにしたのです。

4.何と『長谷川式』 の質問で確認!

  さて、公証人の行う遺言者の意思確認ですが、結構厳しいものがあります。世間話程度から始まりますが、遺言者に面接してちょっと疑問符が付く場合、意思能力、判断能力の確認が始まるのです。実は今回、何と『改訂長谷川式』と言う認知症のテストが行われたのです。医療の現場では広く知られた方法のようで、私も付き添いの看護士から教えられて初めて知ったテストです。
 この公証人、何と約束の時間より20分も前に到着し、我々が予行演習をする前に付き添いさんの前でこのテストを始めていたのです。遺言者は賃貸マンションをお持ちの方で、その1室にご家族とは別に起居されていたため、公証人に予め部屋番号を教えていたのが災いした格好です。

5.『長谷川式』テストの概要

  ここでその『長谷川式』と言われるテストの概要を御紹介しておきましょう。満点は30点で20点以下だと痴呆の疑い有りとされるようです。どれも正常な方なら簡単に答えられるものばかりですが、ボケておられるとやはり難しいようです。
 先ずは年齢や当日の日付、曜日、面接の場所等の確認から。次いで簡単な引き算です。例えば100から7を引いた数、更にそこから6を引いた場合の答を求められます。また、面接者が幾つかの数字を言った上で逆さから言わせたり、知っている野菜の名前を複数言わせたりと、概ねこんな形で進められるようです。
 回答により加点方式で採点、判定されるテストで、元々は任意後見人制度から始まったようです。任意後見契約について公正証書の作成を依頼された場合に、本人の判断能力に疑問がある場合は、このテストを行うそうです。それが、遺言書にも利用された訳ですが、現時点で遺言公正証書の作成について、このテストが一般化されている訳ではないそうです。言ってみれば、今回の遺言者はちょっと運が悪かった、と言ったら言い過ぎでしょうか。

6.結論は遺言するなら元気な内に!

 さて、今回は軽い言語障害があり、質問に対し迅速に答えができなかったのですが、機転の効く看護士の助力もあって、何とかクリアーできました。何のために遺言をするかとの公証人の質問に、やっとのことで絞り出すように『相続』と言えたことが決め手になったようです。
 質問を終え、『ちょっと危なっかしいけど、まあいいか』との一言に安堵、安堵、安堵でした。
 いずれにせよ、遺言は争族回避の最善の策。元気で適切な判断力がある内に。私共も全力でお手伝いします!

執筆者:阿藤 芳明

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