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ATO通信


5215号 相続税から贈与税の時代へ

平成22年4月30日 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
 民主党になって初めての税制改正で、相続税の課税強化の方向性が鮮明になっています。確かに100人に4人しか相続税の申告がなされていない現在の状況は、相続税自体の存在意義に疑問を抱かれてもおかしくありません。それでは相続税受難の時代にどう対応すべきか、その一端を贈与に的を絞って考えてみました。

1. 相続税増税の方向性

 既にご案内の通り、本年4月以降、土地についての大きな特例である小規模宅地の評価方法が課税強化の方向で改正されます。また、年金形式による受領方法の権利の評価についても節税封じがなされています。更に現時点で適用時期は明らかではありませんが、相続税の計算方法自体の改正も既に織り込み済みのようです。これらはいずれも相続税の課税強化の方向で、資産家にとっては頭の痛い時代という事ができるでしょう。

2.贈与税にはほのかな光明が

 一方、贈与税には僅かではありますが光明を見出す事ができます。住宅取得資金のための非課税枠が拡大されているからです。実はこれがちょっとしたヒントになっていると考えられるのです。
 贈与税と言うと、誰もが相続税よりも負担の重い税目であると言う認識があると思います。確かにその通りで、下記の相続税と贈与税の税率表を比較してみれば、その差は歴然です。本来、相続税回避の目的の贈与を防ぐため、相続税の補完税として贈与には高税率が用意されているからです。しかし、単純に税率の比較だけで贈与を諦める必要はありません。結論から言えば、贈与の仕方で十分に“採算”は取れるのです。
相続税の速算表   贈与税の速算表
法定相続人の取得金額 税率 控除額   基礎控除後の課税価格 税率 控除額
1,000万円以下 10%   200万円以下 10%
1,000万円超 3,000万円以下 15% 50万円   200万円超300万円以下 15% 10万円
3,000万円超 5,000万円以下 20% 200万円   300万円超400万円以下 20% 25万円
5,000万円超 1億円以下 30% 700万円   400万円超600万円以下 30% 65万円
1億円超 3億円以下 40% 1,700万円   600万円超1,000万円以下 40% 125万円
3億円超 50% 4,700万円   1,000万円超 50% 225万円


3.先ずは単純な税率比較

 同じ金額なら贈与より相続の方が有利に決まってはいます。しかし、相続は一生に一度だけですが贈与は暦年で計算されるので何度でもできる行為です。従って適用される相続税の税率以下の税率で贈与を何年にも分けて行えば、結局は相続税よりもトクになる計算です。更に贈与する相手の人数を増やせば増やすほど、それぞれの方に基礎控除がある上、適用される税率だって低くなる訳です。例えば、1,000万円の現金を子A一人に贈与する場合、基礎控除の110万円を引いて890万円。これに税率をかけて計算すると贈与税は231万円になります。これを子Aと子Bの二人に分散し500万円ずつの贈与とすると、一人当たりの税額は53万円、二人の合計でも100万円をちょっと超える程度です。このケースで適用される税率は下記の表から20%ですが、この表自体が累進税率の速算表。実際に53万円を贈与された500万円で割ってみれば、10.6%の負担と言う事が理解されるでしょう。地味ではありますがこれの繰り返しで確実に相続税より少ない負担の贈与税で、結果的には相続税を軽減できる事になります。

4.たった二日で2年分の贈与も可能

 おまけ的な話ですが、贈与は前述の通り暦年の計算です。暮れの12月31日の贈与と年明け早々1月1日の贈与は2年に分けて贈与税の計算をし申告をする事になります。諸般のご事情で早目に贈与する必要がある場合、こんな工夫をする事も可能です。但し、相続人に対する相続開始前3年以内の贈与は、実際の相続時にはもう一度、相続財産として計算の対象とされてしまいます。ですからこんな場合は相続人以外のお孫さんとか、息子のお嫁さんとかを利用する事が必要です。

       

5.収益物件の贈与なら

 本気で相続税対策をお考えなら、金額はちょっと張りますが収益物件、つまり賃貸マンションの贈与がお勧めです。建物の贈与は固定資産税の評価額が基準になります。その固定資産税評価額は建築価額に比べて格安です。例えば建築価格が1億円の賃貸建物の固定資産税評価額が6掛けの6,000万円だったとしましょう。相続や贈与の計算ではこれを賃貸していれば、この金額の更に70%、つまり4,200万円の評価になります。これに対する贈与税は1,820万円。贈与税は確かに安くはありませんが、1億円相当の建物が1,800万円で例えば子が取得でき、同時にその後の賃貸による収益が生前に総て移管できると考えれば、決して高くはないはずです。贈与税は建物と言う箱物に対する課税で、その後の収益性を考えての課税ではありません。この収益性を無視した贈与税の課税の特性を上手く利用するのも今後の資産活用の要となるかも知れません。

執筆者:阿藤 芳明

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