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ATO通信


5216号 株式は一人に集中させよう!

平成22年5月31日 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
 いわゆる同族会社の株式が相続時に問題になるケースが、世の中には結構あるものです。評価額が高く、相続税負担が重い場合だけではありません。支配権をめぐる争いの元になることがあるからです。これは何も製造業や小売業と言ったご商売を営む会社に限った話ではありません。個人の不動産所得を法人形態で行う所有型法人にも当てはまる問題なのです。株式は分散させるのではなく、実質一人に集約させるべき、というのが今回のテーマです。

1.誤った税理士の指導

 中小企業においては、業績の良い会社や不動産、有価証券等の資産価値の高い財産をお持ちの会社の株式は要注意です。相続税の評価額がかなり高額になるケースが多いからです。
 こんな時、多くの顧問税理士のアドバイスは決まって、『株価の安い今の内に、お子さんやお孫さんに株式を贈与や売買で移転・分散させましょう。社長の持ち株数を少なくしておけば、相続のときに安心ですよ!』と。確かに株式を分散し被相続人の所有株数を減らしておけば、相続税の負担は減少するでしょう。ただ、このアドバイス、重要な点を考慮していないのです。誰が経営の責任者として実権を握るのかという、支配権を無視した助言だからなのです。

2.どれだけの株式を持てばいいのか?

 実際の会社の運営は経営者である取締役が行います。取締役の中から社長である代表取締役が選ばれるため、表面的には社長や専務と言われる人が偉そうには見えます。しかし、その取締役たる役員は、株主が株主総会において選任することになっています。つまり、株主の意向次第で社長他の役員の首のすげ替えは、簡単にできてしまうのです。その意味では株式を所有する株主が絶対の権限者、と言う事ができるのです。株主総会自体は多数決の原理で動くため、過半数を押さえればとりあえずは安心。ただ、重要な案件については特別決議と言って、全株式の2/3以上の賛成が必要です。この意味から、株式の2/3以上を所有していれば、何でもできると言ってもいいでしょう。


3. 兄弟平等は悪平等!

 以前この稿で、相続にあたっていわゆる同族会社の株式を兄弟が均等に相続した案件をご紹介した事がありました。将来禍根を残すため、税理士としてはどちらか一人に集中すべきとアドバイス。が、兄弟で仲良く経営もし、株式の評価額が高額だった事もあって結局均等相続になってしまったのです。数年を経て諸般の事情から会社は営業を廃止し、その地に賃貸ビルを建てて不動産賃貸業に転業する事になった時です。株式の共有状態を解消することになったのですが、双方の財産価値を維持する事を考慮すると、兄弟の片方が他方へ株式を売却する他に方法はなく、多額の譲渡税の負担を余儀なくされてしまったのです。相続時に株式を集中させておけば、支払わずに済んだ税金だったのですが…。

4.既に分散されている会社はどうするか ?

 そうは言っても、何回かの相続を経て既に遠い親戚にまで株式が分散している例も実際には多いもの。この状態を放置すれば、更なる遠い親戚にまで株式が分散し、それこそ経営権・支配権の確保も危ぶまれる事だってあるのです。では如何にすれば良いのか。答えは一つ、散らばった株式を買い戻すしか他に道はありません。が、基本的には買戻しには多額の費用がかかる事を覚悟しなければならないのです。

       

5.一つの株式に株価が二つも三つも???

 さて、ここで買い戻すにあたり、必ずしも今現在経営を支配している個人が総ての株式を同じ価格で取得しなければならないということではありません。と言うのは、誰が誰にその株式を売却するかによって、同じ株式でも税務上異なる価格が要求される事になるからです。従業員持株会などを利用しての安い価格による移動方法もない訳ではありません。買う側の資金繰り、売る側の期待価格、更にはそれぞれの場合の税務上の取り扱いを考慮して、誰が買うべきかを判断すれば良いでしょう。ただ、未上場の株式の評価の計算は非常に複雑なため、ここで詳述は致しません。相続税の計算をする際に定められた方法が、基本とはなります。原則的な評価額と配当還元価額と言う言葉だけの紹介に留めておきますが、前者は後者よりかなり高額になる事だけは間違いありません。

6.問題は不動産の所有型法人でも同じ!

 問題は建物の所有型法人でも同じ事。賃貸収入と言う収益物件を持った法人には借地権があり、これを相続後に兄弟間で売買するには相応の資金負担が必要です。それより以前に、株主間で建替えや大規模修繕、売却等の問題で意見が分かれれば、経営権をめぐって血みどろの戦いが避けられません。だからこそ、一つの法人は一人で経営ができる体制を整えておく必要があるのです。そうなると次は相続税負担の工夫ですが、紙面の都合と頂戴する報酬の関係から(冗談)個別相談に!

執筆者:阿藤 芳明

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