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  2020年8月
   

ガバメント・クラウド・ファンディング

     

 
   はじめに、「ふるさと納税」のことを少し書きたい。周知の通り、「ふるさと納税」とは、自分が居住する地域以外の地方自治体に一定限度未満の金額を「寄付」すると、その分、自分が支払うべき地方税から控除されるという仕組みである。総務省あたりの頭のよい役人が考えたことだろうが、要するに都会の納税者の税金の一部を、無理なく地方に移動する仕組みなのである。だが、「ふるさと納税」で寄付をする者の大半は、愛郷心などでするのではなく、自分にとっては縁もゆかりもない、あるいは行ったことすらない地方自治体の「返礼品」に惹かれて寄付を行うのである。返礼品問題に立ち入ると、それだけで紙数が尽きるので、そこをスキップすると、この制度の欠陥は、特定の市町村を応援するという建前はあっても、地方自治体の何の政策を応援するという具体性に乏しいことにある。つまり、「ふるさと納税」の大半は返礼品目当て(この頃では、寄付金額の30%が返礼品という相場が出来つつある)であって、寄付者は相手先の市町村がどんな行政を行っているかは問わない、という訳なのだ。

 もちろん、例外はある。それが、今月のテーマ「ガバメント・クラウド・ファンディング」である。

 クラウド・ファンディング(Cloud Funding)とは、元来はインターネット等を通じた一般市民への投資呼びかけによる資金調達を意味するものだ。はじめは投資の呼びかけであったのだが、次第に広義の「インターネットを通じたカネ集め」全般に意味が拡大されるようになった。その中で、「官」が寄付を募るものが、今月のテーマ、ガバメント・クラウド・ファンディングなのである。

 ガバメント・クラウド・ファンディングは、ただの「ふるさと納税」ではない。政策テーマが明確である。

 また、概ね目標期間と金額が公示されていて、達成度がわかるようになっている。返礼品はないことも多いが、寄付者の心の満足が得られる点において、並の「ふるさと納税」より優れている。

 以下、残された紙数を使って、いくつかこの稿の筆者が納得した事例を紹介したい。

 だれもが納得しそうなテーマはやはり、災害復興だろう。西日本豪雨災害などで傷ついた遍路道を守りたい!(愛媛県、目標100万円)、北海道胆振東部地震で崩壊した野球場を復旧し、子どもたちに野球をする場所と笑顔、日常を届けたい!(北海道日高町、目標500万円)、被災漁村コミュニティを再生!旧保育所を民泊施設にリノベーションし、漁村ならではのもてなしで、訪れた方々との交流を生み出す!(岩手県釜石市、目標300万円)などがある。いずれも「被災地だから復興に金をくれ」ではなく、具体的に何をするかが明確である。春夏連続の甲子園出場を決めた筑陽学園高校を応援したい!(福岡県太宰府市、目標100万円)なんていうストレートなものもある。ふるさと納税で応援するサンガスタジアム整備プロジェクト~あなたのお名前をスタジアムへ刻もう!~(京都府、目標5000万円)は、返礼品も明確であり、行政としてよく設計されている。
fig1

さて、筆者一番のお勧めは、ふるさと納税で罪のない動物たちの殺処分を無くす活動を応援して「人と動物の共生する日本」を実現したい!(広島県神吉高原町、岡山県吉備中央町、山口県宇部市など10自治体広域連携プロジェクト、目標6億7百万円)である。何故か、山陽地方の自治体が多いが、いずれも捨て犬、捨て猫、リタイアした競馬馬などを収容する施設等の建設費、運営費にあてられる。このプロジェクトのすごいところは、寄付者が自分の寄付によって、何匹の動物たちの生命を救えたのかがわかることである。これに勝る返礼品がほかにあろうか。

※上記事例は、本誌発刊(2019年9月)時点での募集であり、現在は募集を終了しております。
 詳しくは、右のサイトをご覧ください。 https://www.furusato-tax.jp/gcf/?header

 
     
 

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