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  2015年9月
   

愚者の自由 賢者の自由

     

 
 


 小学校高学年の子供がいて、親に問う。「なぜ勉強しなければいけないの」

 この年頃になると、いろいろ遊びの誘惑も多い。戸外で思い切り球を蹴りたい。自転車に乗って遠くの街まで出かけてみたい。パスモを使って買い食いをしてみたい等。

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 一方、都会であれば、中学受験をするかどうかはともかく、学校の他に塾に行く子は多いし、高学年になれば学校の宿題だって馬鹿にならない量が出る。子供にしてみれば、楽しい盛りを、なぜに勉強しなければならないのか。それも、他の子供となぜ競争して勝たなければならないのか、大いに疑問であろう。この時期に勉強した子としなかった子は、大人になってどう違うのか。勉強すると大人になってどういう良いことがあるのか。

 少し昔、貧しい日本が戦後復興を遂げて高度成長に向かう頃までは、その答えは単純明快、かつ実利的なものであった。世の中は学歴社会であって、良い学校に行って、良い企業や官庁に入った者が、世の中の支配者になる。給料も高いし、生活も安定している。だめな学校に行って、だめな就職をした者は一生うだつが上がらない。貧しい暮らしをして、生活も不安定だ。同じ企業の中でも、大卒と高卒、偏差値の高い有名大学と、低い駅弁大学の卒業生では露骨な待遇差別がある。「だから勉強して少しでも良い学校に入らないと、将来良い暮らしが出来ない」という大人の理屈には何の疑問もなかった。

 今日、高度成長後の成熟期に入った日本では、単純にそうばかりは言えない事情もある。
まず、幸か不幸か世界水準で見れば、日本は貧しくなくなった。ホームレスになっても、賞味期限切れのコンビニ弁当を食べて生きていける国など、世界を見渡してもそうはない。学歴差別は依然あるが、良い学校を出て、良い企業に就職したはずの社会人が、30歳になる前に1/4程も離職してしまう。理由は色々だが、要約すれば「何かが違う」と感じたからだそうだ。良い暮らしより「自分のやりたいこと」が大切な時代になってきた。

 それでも、この稿の筆者は、以下のようなことは言えるのではないかと思う。

 世の人々は、皆「自由になりたい」とは思う。が、その自由には愚者の自由と、賢者の自由がある。愚者の自由とは、自儘、自堕落に時間を過ごし、働かずにぜいたくな暮らしをする自由である。親が金持ちとか、宝くじに当たるとか例外はあるが、大半の愚者は自由を追求しても、働かずにぜいたくな暮らしを得ることはできない。世の中そう甘くはないからだ。一方賢者の自由とは、志を持って、世の中でそれを成し遂げる自由である。社会をこうしていきたい、こんなものを創造したい、世界の舞台でこんなことをしてみたい等が志である。夢と言っても良い。夢を実現しようとすると、時には孤立して誰からも認められない時や、自分だけの能力ではどうしても成し遂げられず、他者を動かさなければならない時が必ず来る。その時に自らの支えとなるものこそ、知性、学問であると思うのだ。だから、志ある者は、知性や学問を身につけ、気品ある賢者とならなければならない。小さい頃の勉強は、未来における愚者の自由と賢者の自由を分かつ。「自分のやりたいこと」即ち志を遂げて、そのことで得られる地位・名誉や良い暮らしは、結果に過ぎない。


 
     
 

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