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  2019年2月
   

     これでいいのだ

     

 
   我が家の息子達に、将来どんな大人に育ってほしいか、という話である。

 息子達には、幸せになってほしい。が、親が描く将来像を、そのままなぞることが、本人の幸せとは限らない。そもそも今の世の中、これぞ立身出世であるというような、明白な出世街道はない。

 また、この稿の筆者には、息子に継いでほしい職業があるわけでもない。さらに、本題ではないので詳しくは書かないが、金持ちになる、高給取りになることを人生の目的に生きるような者は、多くの場合はその目的を実現できないし、仮にカネを手に入れることが出来ても、あまり幸せではない。

 その中で、筆者が、少数だが、これは幸せな稼業ではないかと思えるものがある。それは、プロスポーツの選手、歌手や俳優、画家、作家、学者等々若年の頃からやりたいと思ってきた何かの「面白いこと」をそのまま職業にできる人々である。これらの人々は、飯を食うために職業を選んだのではなく、自分が面白い、楽しいと思えることをやっている内に、そのことで飯を食えるようになってしまったのである。別に上記のような有名人ではなくても、工員、職人、教師、あるいはただのサラリーマンの中にも、自分が一番面白いと思うことをやっている内に、それが職業になってしまった人がいて、そういう人は周囲の同業の仲間より幸せである。要するところ、自分の好きなことを飯の種に出来る者が幸せなのである。我が家の息子達には、ぜひそうなってほしい。

 と、ここで結論が出たように、読者は思われるかも知れない。だが、そうではない。「自分の好きなことを飯の種にする」ためには、いくつか人生の作法のようなものがあって、最近の学校教育では、まずその作法を教えてくれない。親は子供にその作法が身につくように導かなければならない。

 まず、若い間に、「自分は何が好きか」を見つけられるようにしなければならない。「好きなこと」は、やりたいことがないから取りあえず行う「暇つぶし」とはちがう。

 あるいは、歌が好き、野球が好きな者はこの世に多数いるが、命を掛けてその道を究めたいほど好きかと問われれば、職業ではなく、カラオケや早起き野球でも良しとする人の方が多いのではないか。命を掛けるためには、才能も含めて、自分がその道に惚れぬける何かがなければならない。

 世間には、どんな男、あるいは女に惚れたらよいかを説く人はいるが、そもそも、どうしたら相手を惚れることが出来るかを教えてくれる人は、殆どいない。ほんとうに惚れるためには、結局は出会いを繰り返すしかない。恋愛がそうであるように、様々なものに出会わなければ、相性のよい対象に「惚れる」という現象はまず起きない。最初の出会いが一生を決めるというのは、きわめて稀だ。

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©赤塚不二夫
画像:青梅市赤塚不二夫会館のバカボンのパパの立像
撮影:京浜にけ
 最後に、世間には何をやっても、何を得ても「これでいいのだ」と思えない大人がいる。そういう人は、他人を惚れることを知らない不感症の美男美女のようなもので、不幸である。他者がよいと支持する「ブランドもの」ばかりを追いかける人も、「これでいいのだ」という自己肯定感を持てない人生の漂泊者である。これからの未来ある子供達には、「ブランドもの」の学校や企業に入ることを勧めるよりも、他はともあれ、自分だけは「これでいいのだ」と思える何かを見つけることができるように、そのための出会いの場を、数多く用意してあげるのが、人生の先達である大人の役目なのではないか。

 
     
 

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