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え~っと通信 163号

持ち家の持ち方
~ご自宅は法人所有がお得?それとも??~

    (2014年11月14日更新)   執筆者:岡田 和巳

  持ち家の持ち方~ご自宅は法人所有がお得?それとも??~  ご自宅を購入される場合、又は既にご所有の場合において、今後は法人と個人のどちらで所有すると税務上有利でしょうか。改めて検証してみました。
 

 
   

1.ローンで購入するなら法人が有利

 住宅ローンを組んで購入すると、個人では住宅ローン控除が使えますが、法人では勿論不可です。
 その一方、法人で購入し社宅とすると、金利は全額経費です。
 具体例として、借入金額4,000万円、金利2%、法人税率35%として比較してみます。
 初年度の実質金利負担額は、個人は年40万円(ローン控除適用期間終了後は80万円)、法人は年52万円となります。ローン控除は10年で終了です。
 従って、ローンで購入するなら当初は個人が有利にみえますが、長い目で見れば法人が有利です。勿論、オールキャッシュでご購入の方は特に有利不利は有りません。
 なお、融資条件は個人と法人で異なるため、こちらも考慮する必要があります。

2.所有期間中の維持管理費も法人に軍配

 ご自宅を所有されていると、固定資産税、火災保険料、修繕費などの維持管理費が掛かります。  法人で所有している場合、これらの維持管理費は全て経費となりますが、個人所有では経費になりません。
 その代わり、法人所有のご自宅は「社宅」になりますので、法人に社宅家賃を支払う必要があります。
 この社宅家賃は国税庁の通達に基づき計算を行います。詳細説明は割愛させて頂きますが、賃料相場より遥かに安い家賃になることが殆どです。

3.売却は個人有利ですが…

 住替えなどでご自宅を売却される場合、売却価格-購入価格(所有期間に応じた減価償却費控除後の金額)がプラス、つまり売却益が出る場合に税金が掛かります。
 法人所有の場合、約35%の法人税等が掛かるのみで、他に特例は有りません。但し、法人において他に赤字の所得が有る場合には、相殺後の利益が対象です。
 一方、個人所有の場合は、諸々の条件はあるものの、居住用の3,000万円控除、5年超保有の軽減税率(20.315%)、10年超所有の場合の軽課税率(14.21%)、買換え特例など、様々な特例が用意されています。
 従って、売却益が見込まれる場合は圧倒的に個人有利です。
 但し、売却損となる場合は、少々話が変わります。
 個人においては、一定の条件を満たした場合にのみご自宅の売却損を給与所得や不動産所得などと相殺出来ます。
 法人においては、法人における他の所得(賃貸収入など)と無条件に相殺出来ます。
 従って、売却損が見込まれる場合は、法人がやや有利と言えそうです。

4.相続を踏まえた判断はケースバイケースで

 ご自宅の敷地について考えてみましょう。
 個人で所有している場合において、相続があった場合には、小規模宅地等の特例が使えます。
 小規模宅地等の特例とは、ご自宅敷地なら100坪(平成26年までは約73坪)までの部分について評価額が8割減額、貸アパート等の敷地なら約60坪までの部分について5割減額される特例です。但し法人所有の土地には使えません。
 この特例は、坪単価の高い土地に使うとお得です。またご自宅敷地で100坪使い切ると、他の貸アパート等の敷地では特例を使えません。
 従って、ご所有の土地のうち、どの土地に小規模宅地等の特例を使うか想定したうえで、有利不利の検討を行うことになります。

5.既に個人でご所有の場合

 既にご自宅を個人でご所有の場合は、収益物件と同様に、建物のみ法人へ簿価売買する方法が考えられます。先祖伝来の土地は売却すると含み益に課税されますので、個人ご所有のままとします。
 具体的には、建物のみ法人所有とし、無償返還届を提出のうえ法人より個人に地代(土地の固定資産税の2~3倍相当)を支払います。
 そうすると、相続時には、土地について、無償返還の貸宅地として2割の評価減、更に小規模宅地の特例を使うと、約60坪までの部分について評価額が5割減額(※)されます。
 なお、無償返還の貸宅地は、個人が2割減額になる代わりに法人の株式評価に織り込む必要が有りますが、既に株式を承継済の場合は無視出来ます。
 ※法人所有「社宅」の敷地のため、ご自宅敷地ではなく、貸宅地と考えます。

6.結論は?

 以上をまとめますと、ご自宅を長期で所有される場合で値上がり益が見込めない場合は、法人で所有された方が有利です。
 逆に、ライフステージに応じた住替えを予定されている場合や、一等地物件で今後の値上がり益が見込める場合は、個人で所有された方が有利になります。
 ただし、所有される方のご年齢など、検討すべき事項は多岐に亘りますので、毎度のことで恐縮ですが、事前にATOにご相談頂くことが最良の結論と言えそうです。
 
 
     
 

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