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え~っと通信 213号

相続分野における民法改正
~約40年ぶりの改正!どうなる遺言制度~

    (2019年1月15日更新)   執筆者:中谷 友哉

  rire213  2018年7月6日、遺産相続などに関する民法改正案が参議院本会議において可決・成立(7月13日公布)され、2020年7月10日(自筆証書遺言の方式緩和(下記5)については2019年1月13日)から施行されます。相続分野の見直しは40年ぶり!のことです。今回の改正は高齢化社会への対応を目的としたものですが、どのような変更が行われるのでしょうか。改正相続法等の中から、今回は『自筆証書遺言制度の見直し』について考えてみました。
 

 
   

1.現状の遺言制度

 民法上遺言制度には、遺言者自身が作成する自筆証書遺言、遺言者からの遺言の趣旨を聞き取り公証人が作成する公正証書遺言、遺言者自身が作成した遺言書を封印したものを公証人が遺言者自身が書いた遺言であることを証明する秘密証書遺言の3種類の遺言方法があります。
 公正証書遺言の割合が最も高く、自筆証書遺言は少数となっており、秘密証書遺言はほとんど使われておりません。
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 自筆証書遺言のメリットは費用がかからない事、どこでも作成可能といった事が挙げられますが、その反面デメリットとして、紛失等の恐れがあり、形式面での不備等が生じやすかった為、今回の改正ではそのデメリットへの対応も含めいくつかの項目で改正が行われました。

2.法務局での自筆遺言証書の保管

 被相続人が作成した自筆証書遺言は自宅で保管するか、弁護士に預かってもらうしかできず、特に自宅での保管は遺言書の紛失・偽造の可能性があり、トラブルに発展する恐れがありました。改正後は、作成した自筆証書遺言を法務局で保管してもらうことができます。これにより、紛失や偽造のリスクは少なくなるでしょう。
 なお、手続きとしては、遺言者の住所地若しくは本籍地又は遺言者が所有する不動産の所在地を管轄する法務局に対して保管の申請をすることになります。

3.自筆遺言証書の検認不要

 自筆証書遺言が見つかった場合、家庭裁判所で検認という手続きが必要でした。封印のある遺言書は家庭裁判所で相続人の立会いの上開封しなければなりません。改正後は、検認手続きが不要となるため、相続手続きの時間短縮につながることでしょう。
 なお、検認が不要となるのは、上記2の保管制度を利用した遺言書に限られます。自己管理の遺言は、従前通り、検認手続きが必要となりますからご注意ください。

4.遺言書情報証明書

 被相続人が遺言書保管制度を利用している場合、相続人は法務局で遺言書原本の閲覧ができます。遺言書原本を受領することはできませんが、遺言書の画像情報を用いた証明書(遺言書情報証明書)の交付を受けることができます。
この証明書発行制度は、法務局に新設される自筆証書検索システムにより可能になるものです。

5.財産目録のパソコンでの作成

 これまで自筆証書遺言は、添付する目録も含め、全文を自書して作成する必要がありました。その負担を軽減するため、遺言書に添付する相続財産の目録については、パソコンで作成してもよいことになりました。
 また、不動産物件目録は登記事項証明情報、金融資産は通帳のコピーでも良い事など、これまでとは作成方法についても大幅な改正となりました。

6.まとめ

 今回の改正により、これまでの自筆証書遺言の問題点のいくつかは解消され、従来よりも活用しやすくなると期待されます。ただし、法務局は遺言の内容について遺言保管に必用な範囲での確認しかしてくれません。
 相続を争族にしないためにも、作成にあたっては、相続人の遺留分を侵害していないか等の内容面の慎重な検討が重要です。
 遺言書の作成をご自身で全て完結されたいと思われている方、又は専門家に助言を求められる方がいらっしゃいます。遺言制度が、それぞれの人にとって、被相続人の残された人に対する意思や想いを確実に伝えられるように活用される事を期待します。
 
 
     
 

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