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Vol.55 所得税法におけるゴルフ会員権売却時の留意点

平成18年 1月16日 執筆者:高木 康裕 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室
 ゴルフ会員権を利用した節税方法として、時価の下がったゴルフ会員権の売却損と給与所得を相殺するというのはよくある話です。そのため、売却損は必ず相殺ができると思っている方も多いようです。しかし、どのようなゴルフ会員権を売却しても同じ取り扱いになるわけではありません。その内容に応じて税務上の捉え方が異なるものがあるからです。そこで、ゴルフ会員権をめぐる様々な売却損益の取り扱いを検証してみることにしましょう。

1.通常の売却損益の計算は

 ゴルフ会員権の売却損益は、原則として総合課税の譲渡所得として取り扱われ、他の所得と合算して累進税率により課税されます。具体的には次の算式で計算された譲渡損益をベースに他の所得と合算されることになります。そのため譲渡損が生じている場合には、他の所得から差し引くことが可能となっています。(以下、損益通算といいます。)

収入金額 − 必要経費(注1)= 譲渡損益(注2)

  (注1) ゴルフ会員権の取得費、譲渡費用をいいます。贈与等で取得している場合には贈与等の際に支出した名義書換料等を含みます。
  (注2) 譲渡所得金額は、譲渡益を限度として50万円の特別控除額を控除します。
  (注3) ゴルフ会員権を譲渡した時における保有期間が5年を超える場合には長期譲渡所得、5年以下の場合には短期譲渡所得として課税されることになります。なお、長期譲渡所得に該当する場合には、譲渡所得金額の2分の1が課税されることになります。


2.預託金返還請求を行った場合には

  前述した損益通算の対象となるのは、@優先的施設利用権とA預託金返還請求権を合わせ持ったゴルフ会員権です。@はゴルフ場を一般の利用者よりも優先的に利用できる権利のことであり、Aはゴルフ場経営会社に預託した金銭を返してもらう権利のことです。預託金の返還請求を行って退会を申し出た場合には、ゴルフ場の優先的施設利用権を自ら消滅させたものと考えられます。そのためこの場合には、預託金返還請求権という権利に基づき債権を回収したことに過ぎませんので、譲渡所得の対象にはなりません。

3.ゴルフ場経営会社が破綻等した場合には

 最近はゴルフ場の運営が厳しく、ゴルフ場経営会社が民事再生法や破産法等の適用を申請するということが多く行われています。ゴルフ場経営会社が民事再生法等の適用を受けた場合には、ゴルフ会員権はその内容に基づき主に次のように取り扱われます。

@ ゴルフ場経営会社が破産した場合
   ゴルフ会員権は破産債権に該当し、金銭債権として取り扱われます。したがって破産宣告後のゴルフ会員権の譲渡は、金銭債権の譲渡に該当し譲渡損失にはなりません。譲渡所得とは土地等などの資産の譲渡による所得をいいますので、金銭債権の譲渡による所得は含めません。
A ゴルフ会員権が分割された場合
   分割されたこと自体はゴルフ会員権の譲渡には該当しません。なお、分割後のゴルフ会員権の取得価額は、分割前の取得価額を預託金分割割合に基づき按分し引き継ぎます。また、取得時期も引き継ぎます。
B 預託金が一部切り捨てられた場合
   預託金が一部切り捨てられたとしても、ゴルフ会員権としての性質には変更がないため税務上特別な処理は行いません。したがって取得価額の減額も行いません。(切り捨てられた預託金相当額の損失は、その後ゴルフ会員権を譲渡した時において譲渡損失として認識されます。)
C 新しいゴルフ場経営会社のゴルフ会員権と交換した場合
   民事再生法等の再生計画に基づきゴルフ会員権を新経営会社に譲渡(現物出資)し、代わりに各会員は新経営会社から株主会員制(又は預託金制)ゴルフ会員権を新たに取得することがあります。この場合、交換前ゴルフ会員権が優先的施設利用権を有していれば、譲渡所得として取り扱われると考えられます。

 平成17年6月、政府税制調査会から「土地、株式にかかる譲渡所得については既に分離課税とされている。その他の資産の譲渡益についても、同様の取り扱いとすることを検討する必要があろう。」との報告もなされています。課税方法に関する話題が大きくなっている今は、もう一度その内容を確認する好機かも知れません。

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