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Vol.83 隠れた増税?
〜逓増定期保険の取扱いの変更について〜

平成20年4月15日  執筆者:弘田 貴郎 税理士法人 エー・ティー・オー財産相談室

 解約返戻金のある保険に係る支払保険料は、通常、全額経費となることはまずありません。しかしながら、一定の要件を満たせば支払保険料の全額が経費になり、しかも解約の時期などによっては、支払保険料のほとんどが戻ってくる保険商品があります。その名称は逓増定期保険といいます。支払保険料を全額経費としつつ、多額の解約返戻金も期待できる、法人の決算対策・利益対策としてよく利用されている保険ですが、この逓増定期保険の税務上の取り扱いが変更されたというお話です。


1. 逓増定期保険とは

 逓増定期保険とは、定額の保険料で毎年の死亡保障金額が増加(逓増)していく保険のことを言います。この保険、定期保険の一種ですので、保険期間満了時には解約返戻金はありません。しかしながら、保険期間の経過とともに解約返戻金が発生し被保険者の加入時の年齢と保険期間によってはピーク時に90%近い解約返戻金を得ることができるときもあります。この保険、個人で加入しても特段メリットはありませんが、法人で加入した場合には事情が異なります。法人が契約者・保険料負担者・保険金受取人、役員が被保険者となった場合、被保険者の年齢・保険期間の組み合わせにより、支払保険料を全額経費とすることができるのです。通常、解約返戻金のある保険については、支払った保険料が全額経費となることはまずありません。今回、この法人契約に係る逓増定期保険の取扱いの変更がありました。以下、法人契約に係る逓増定期保険について説明します。


2.従前の取扱い

 逓増定期保険について、支払った保険料の全額が経費となるパターンは下記の二種類です。
 パターンA
保険期間満了時の被保険者の年齢≦60
 パターンB(下記の二つの要件を満たす)
  @保険満了時の被保険者の年齢>60
  A加入時の被保険者の年齢+保険期間×2≦90
 つまり、保険期間満了時の被保険者の年齢が60歳以下なら、全額経費。保険期間の満了時の被保険者の年齢が60歳を超えていたとしても、加入時の被保険者の年齢+保険期間×2の数が90以下であれば全額経費となるのです。しかも保険の解約時期によっては今までに支払った保険料の大半が解約返戻金として戻ってくることとなります。当然、この解約返戻金は法人の収入となりますが、解約返戻金を受け取った事業年度に何か臨時的な大きい経費が発生すれば、契約返戻金に係る税金を減少させることができます。社長の退職時期に保険の解約金のピークが来るように保険を設計し、支払保険料は全額経費、社長が退任する際に保険を解約し、退職金の原資とする、という使い方がポピュラーです。


3. 改正の内容


 平成20年2月28日、“「法人が支払う長期平準定期保険等の保険料の取扱いについて」の一部改正について”、が発表されました。改正後の内容によると、支払った保険料の全額が経費となるためパターンは下記の一種類のみとなりそうです。
 パターンA
  保険期間満了時の被保険者の年齢≦45
 つまり、保険期間満了時の被保険者の年齢が45歳以下でないと、全額経費とならないという変更です。 上記以外の場合には支払保険料の四分の一〜二分の一しか経費となりません。
 改正後の取扱いの適用については、平成20年2月28日以後の契約に係る保険契約について適用することとされています。したがって、平成20年2月27日までに契約が完了した逓増定期保険であれば、全額損金計上のままでよいこととなります。


4.目的にあわせて賢く利用

 この逓増定期保険、経費という側面から見れば、今回の改正は納税者にとっては不利な改正かもしれません。しかしながら、支払ったときに全額経費であるならば、受け取ったときは全額収入です。ピーク時の解約を逃してほったらかしにしていれば解約返戻金はゼロとなります。ピーク時を逃さないために保険は解約したものの、解約による収入を圧縮するために、更に新しい逓増定期保険に加入・・・などということとなれば何のために保険に入っているのかわかりません。経費の側面ばかりに目を向けるのではなく、保険本来の目的、即ち何かがあったときの保障、という面も考え本当に必要な保険契約を選ぶべきではないでしょうか。そもそも必要のない保険に加入しているかもしれません。個人・会社を通じて現在加入されている保険について、定期的に見直しを行うことにより、保険をより効果的に利用することができるかもしれません

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